ウォール街のネタを続けるつもりはなかったのですが、私にとっては衝撃のニュースなので今日もやります。
一昨日の記事でバフェット本の紹介をし、昨日の記事でウォール街は潰えるべくして潰えると書きました。
そして、奇妙な符号を見せる今日のニュース!
これは私に書けということか?
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米バークシャー、ゴールドマンに50億ドル出資で合意
米金融大手ゴールドマン・サックス・グループは23日、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイから50億ドルの出資を受けると発表した。
バフェット氏は声明で「ゴールドマンは非常に優れた金融機関」とし、高いパフォーマンスを維持するための比類ないグローバルな業務体制、優れた経営陣、知識や財務面の基盤を確保している、と指摘した。
ゴールドマン株は、23日のニューヨーク株式市場で3.5%高の125.05ドルで引けた後、時間外でさらに8.5%急伸している。
ゴールドマンのロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は声明で、バフェット氏の出資について「われわれの将来に対する評価を強く反映している」とし、「当社の強い資本・流動性ポジションをいっそう強化する」と表明した。
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(ロイターより抜粋)
このニュースを見たとき、一瞬目を疑いました。
(鷹がカラスを飼う???)
バフェットはウォール街が大嫌いのはずです。
GSについては、私はサブプライムでも比較的痛みが少ないことぐらいしか知りませんが、バークシャーとは水と油です。
バフェットの真意を測りかねます。
GSには何の興味もないが、バーゲン価格なので投資しても損をしないから、米国と世界の金融不安緩和のために一肌脱いだだけとも考えられます。(穿った見方ですが、バーナンキやポールソンに頼まれたとか・・。)
バフェットがGSに出資することは2つの大きな意味があると思います。
<短期的な市場センチメントの改善>
ロイターの記事にある通り、発表後GSの株価は急伸しています。
相変わらずの影響力ですね。
投資家がウォール街に悲観的な見方をしている時に、あのバフェットが出資を受けたという事実は連鎖倒産等の金融不安緩和に寄与するはずです。
<長期的なウォール街の変容・健全化>
バフェットは基本的に出資した企業の経営に口出しをしません。
口出しをしなければならない企業は買いません。
だから、今回の出資は不思議なのです。
彼はウォールストリート流のビジネスを毛嫌いしています。(一昨日の記事参照)
バフェットは株主利益重視で、日本の大銀行の支店長クラスのサラリーすら社長として貰っていません。
GSの末端の社員の方が高給でしょう。
出資に際して色々と条件を出している可能性もあり、ヤクザなビジネスをすることを彼は許さないでしょう。
GSに対しては銀行に移行したことでFRBの目も光り、更に株主としてバフェットの目も光ることになります。
今後、悪事を働くことは難しくなるでしょう。
(すみませんが、GSは他の投資銀行と違ってまともなビジネスをしてきたのか知らずに言っていますが)
さあ、面白くなってきましたね。
事実は小説より奇なり。
不安と混沌の中で、浄化は確実に進んでいます。
[←参考になりましたら一押し。m(._.)m]
コメント
タイムリーなバフェットさんの登場にSynchronicityを感じずにはいられない虎穴です。
バフェットさん、ゴールドマン…。なんだかLTCMの破綻を想い出してしまいました。あの時は、バフェットさんがLTCMを最終的には見捨てる形になりましたが、今回は手を差し伸べたんですね。もしかして世界の金融市場救済ため、これも慈善事業なのでしょうか(^^ゞ いずれにせよご指摘の通りセンチメント改善効果は小さくないと思います。
さて、8月から買われ続けている円ですが、今後どうなりますか。というのも、麻生新首相の旧来発想に愕然としてしまって…。いくら選挙が近いとはいえ、「その場しのぎ」はもう勘弁してほしいなと。せっかくサブプラ→リーマンショックの一連の流れで相対優位にあるのに…。
こんにちは。
もし、これがSynchronicityなら、楽観して良いことになりますけど(笑)。
今回も沢山断っているようですね。
基本的にウォール街は潰れた方が良いと思っていると推測しますが・・。
市場まで潰してはならないとの気持ちが強いのかなと思うのですが。
自民党の総裁選を少し見ても、国のトップになる候補がこの程度しかいないのかと思いました。
華麗なる一族(麻生さんの家系)の悲願がようやくかなったのかも知れませんが、国民としては華麗なる結果を悲願しております。(!?)
久しぶりにコメントさせて頂きます。
覚えておいででしょうか?通りすがりですw3回目だと記憶してるので「3」をつけました。
バフェットの本は、私も読みました。教訓になる訓辞が沢山載っていたので、1500円の価値はありましたね。
さて、当のバフェットですが、最近はGSE株で失敗したり、中国関連で買っているコメントを出した後、個人が安心して買い始めたらそっと撤退したりして、神様の威光も陰りが見え始めたのでは?と思っています。結局、バフェットもプレイヤーの一人であって、彼についていけば万人が救われるという事ではないと思い始めています。当たり前の話ですが、参加者全員がオールハッピーなんて結末はありえないわけで、バフェットもプレイヤーであり、投機的行動も取る事を再認識させられました。
邪知すると、米の愛国者法絡みでなんらかの圧力がかかり、しかたなしにバフェットは出した。なんて事も考えたりしてますw
ところで、私の大体のあたりはつきましたか?とっくにそんな事忘れちゃってるかもしれませんねw
通りすがり3さん、
勿論覚えていますよ。
バフェットの件は回答が難しいのですが・・。
彼はプレーヤーの1人であり、大衆が勝手に持ち上げて彼についていくのだと思います。(それを狙ってコメントしているかは私には不明です)
GSE株で失敗したことは知らないのですが、中国株がペトロチャイナのことを指しているのであれば、彼は割高な価格になったから売っただけだと思います。
(そして、その判断は結果として正しかった)
彼がミスを犯さない訳ではないですし、バフェットの売買情報を集めて真似るなら、バークシャーの株を買った方が良いでしょう。
例えば、彼は韓国の株式市場は異常に割安だと発言しましたが、それに乗って1年で儲けたいと買った人は今大損したと嘆いているでしょう。
でも、彼の判断が間違いだったかはまだわからないし、時間軸が違うのだと思います。
バフェットの意見も勿論参考意見に過ぎませんよね。
あたりはついていませんね。
この人かな~という推測はありますけど合ってないでしょう。
宜しければ、左下のメール欄で教えて下さいね。