エジプトの反政府デモは独裁大統領を辞任に追い込みました。
わずか2・3週間のデモが30年の独裁に終止符を打てたのは、インターネットの力が大きいと思います。
政府が規制を掛けようとも、国民に都合の悪い情報を隠蔽することもコントロールすることも不可能になりつつある。
また、チュニジアのデモがなければ、エジプトのムバラク辞任もなかったのでしょう。
そして、今アルジェリアで起きている反政府デモも、ムバラク辞任が勢いづかせていることも間違いない。
この動きが、中東・北アフリカあるいは世界に飛び火するか、収束するのかはわからないが、民衆が団結すれば独裁者も追いやれることを体現したエジプト反政府デモの成功は、インターネットを通じて世界中に瞬時に知れ渡る時代です。
また、インターネットは民衆が団結するためのコミュニケーションツールでもあり、まさに
自由でオープンなインターネットの出現とその威力の前に独裁政権は崩壊するしかなかった
と言えるのかも知れません。
民衆により不正義は打ち倒されましたが、その後に正義が打ち立てられるとは限らないことは歴史が証明しています。
更に日本人に言わせて頂けるなら、民主主義のプロセスが確立されても、それが民衆の不満を解決するとも限らない・・。
(選挙で票を投じても、国民の80%が反政府って、なんでやねん!?)
食料品高騰・拡大する格差・若者の高い失業率に対する庶民の不満は新興国だけの問題ではなく、エジプトのデモは「中東の民主化」という観点で語られていますが、欧州の政府抗議デモを更に加熱させる可能性もある訳です。
そういう意味では先進国が単純に上から目線で、後進国で起こった民主化の動きと片付けられないと思います。
もっと言えば、20年前のベルリンの壁崩壊時とは異なり、民主主義も疲弊して制度疲労を起こしている現在、万能の解決策ではないし無邪気な憧れの対象でもない。
(もし暴君が独裁者から民衆の多数派に変わっただけなら?それが今の先進国の姿、民主主義の成れの果てなのかも知れないし・・!?)
短期的には、スエズ運河安泰で原油価格下落、デモ沈静化でリスク選好と言われますが、アルジェリアのデモが拡大すればまた原油価格が上昇してしまいますね。
また、長期的にどのような拡がりを見せるのか(見せないのか)は誰にもわかりませんが、インターネットにより民衆・個人が力を持ち、情報や権力を囲うことによって維持される不正義が生き長らえるのは難しい時代であることは確かだと思います。
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エジプトの民衆が勝利しムバラク辞任!革命は世界に拡がるか?でも民主主義も疑わしい!?
