これまた不思議な連携が始まるようですが、SBI証券とauじぶん銀行が今年秋を目途に口座連携等のサービスを展開する予定と発表しました。
①リアルタイム口座振替
②auじぶん銀行経由でのSBI証券口座開設サポート
③円普通預金金利の優遇
リアルタイム口座振替に関しては連携と言える程のサービスではありませんが、じぶん銀行からリアルタイム入金可能な証券口座は限られるので、大手のSBI証券に可能となれば利便性が向上します。
少しサプライズだったのが、普通預金金利の優遇でリアルタイム口座振替利用を条件に+0.10%優遇して年0.31%金利の提供!
更にauPAYのカードとスマホ決済の連携も加えれば「au まとめて金利優遇」として計0.41%の金利が適用されるようです。
これは旧auカブコム証券(現三菱UFJeスマート証券)との口座連携「auマネーコネクト」と同一条件になると思われます。
KDDIはカブコムを手放して三菱UFJに譲ることでじぶん銀行を自らに渡してもらい子会社化して銀行業だけを残すことを選びましたが、eスマート証券との連携はもちろんのことMUFGとの協業も続くと公表しています。
私はKDDIが証券業を捨てて今後どうするのか?松井証券に接近する可能性があるかなと邪推していましたが、まさかの最大手SBI証券への擦り寄りとは!?
今回の連携の更に不思議な点は、KDDIグループのネット銀行とNTT出資1割弱のSBIHD子会社のネット証券との間に成立したこと。
今回のリリースはKDDIとSBIHDから出されたものではなく、SBI証券とauじぶん銀行とauフィナンシャルグループの連名で出されていますが、タイトルは
「SBI 証券と au フィナンシャルグループとのリテール分野における業務提携の検討開始のお知らせ」
であり、今回の提携内容3つはその手始めとして行われるもので今後更なる業務提携をしていくという内容で文面内には
「双方の親会社である SBI ホールディングスとKDDIグループは、今回の提携を皮切りに、それぞれの強みやノウハウを融合することで、金融サービスにおける利便性をさらに高め、・・・(中略)。
今後も両社・両グループのシナジーで、お客さまの期待を超える体験価値創造を目指していきます。」
えっ?KDDIとNTT約10%出資のSBIHDでシナジーを目指すって!?
この提携をNTTグループとドコモが面白く思ってる訳はないでしょうね。
当然10%株主に仁義を通さずに商売敵と連携を発表することはないと思うので、事前にNTTへの説明了承を得ていると思いますが、NTTはNoとは強く言えない立場なのかも知れませんね。
(確かに出資率50%でも33.3%でもないので拒否権はないけど)
これが北尾氏の属人的コワモテパワーの為せる技なのか?NTTとの契約で盛り込んでいたのか?はわかりませんが、当然SBIHDは資本関係があり立場も上であるNTTグループとのシナジーも目指していく訳で、ちょっとKDDIとの連携実現は常識的に考えられないと思いましたけどね。
(しかもSBIグループって元々ソフトバンクグループ子会社のSBですからね、今は資本関係がないとはいえNTTとKDDIと組むって!?)
「NTTさんも我々の商売敵のマネックスにもウチにも手を出しているのに、ウチがNTTさんのライバル企業と連携するのは許さないとか勿論筋が通りませんわな」とか北尾さんに言われて返す言葉がなかったですかね。(勝手な妄想が過ぎるだろ!)
NTTが本来コントロールすべきことを出来ずに北尾さんにいいように立ち回られてしまっている印象も受けますね。
ネット証券(銀行)ユーザーとしては利便性やサービス向上に繋がるなら何でも歓迎ですね。
SBI証券・auじぶん銀行提携で金利優遇等もKDDIとNTT出資SBIHDの連携は?
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